レット症候群完治プロジェクト!


女の子のみに起こる神経疾患、レット症候群は現在治療法がありません。でも必ず希望の光はあると信じて前向きに頑張るブログです。
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レット症候群の新しい治療法の可能性

今週のNature(超有名な英文科学速報論文誌)に、レット症候群の治療の手がかりとなるような記事が掲載されていたようです。

この情報は「ぐぅちー」さんという方からの情報で、英文の論文をなるべく解り易く和訳されて、御自身のブログで公開されています。
この度、御好意で転載の許可を頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
赤字部分は「ぐぅちー」さんの解説です。

~レット症候群の病態にグリア細胞が関与していることが認識されています。MECP2遺伝子をもたないアストロサイトは、神経細胞の正常な突起形成ができないし、ミクログリアは高濃度のグルタミン酸を放出して神経細胞を傷害することが分かっています。ミクログリアは、脳内に居着いた血球系由来のマクロファージ(大食細胞)といわれていることから、レット症候群のミクログリアを血球系由来の正常な細胞で置き換えたらどうだろうかというところから実験をしていきました。

 まず最初に、MECP2を欠損したオスのマウス(Mecp2-/y)に正常なマウスの骨髄を移植しました。(もちろん、移植の前にはそのマウスの骨髄細胞を除くためにγ線を照射しています)このマウスをwild type→Mecp2-/yとします。そして、比較対照として、Mecp2-/yにMecp2-/yの骨髄を移植したマウスをおきます。(Mecp2-/y→Mecp2-/y) Mecp2-/yマウスやMecp2-/y→Mecp2-/yは、正常のマウスに比べて小さく、70日くらいで全て死んでしまいますが、wild type→Mecp2-/yは正常マウスくらいの大きさで、ほとんどが100日以上生きていました。(最終の168日の段階でも75%くらいは生存)また、震えがなくなり、歩行も正常化しました。呼吸や運動についても正常化しました。MECP2ヘテロ欠損のメスのマウス(Mecp2-/+)の場合には、症状の進行がゆっくりなのだが、やはり同じように症状の改善が認められた。

ここで観察されている現象は、抗がん剤や循環器疾患の薬でよく見られる20%程度の改善というようなものではなく、ある意味ではほぼ完全に効果を発揮していると言っても過言ではないくらい効いている。 

しかし、骨髄の移植を遅い時期にした場合、病理学的にわずかな改善しか認められなかった。そして、移植した骨髄由来の細胞がミクログリア様になっているのは、見られなかった。wild type→Mecp2-/yで正常マウス由来のミクログリア様細胞は、正常のMECP2タンパク質を発現していたが、その周りの細胞はMECP2を発現していなかった。

つまり、早い時期に骨髄移植をしないと効果が得られないことを意味する。

 次に遺伝子操作でMecp2-/yの性質で骨髄細胞やミクログリアだけMECP2を発現するマウスMecp2-lox-stop/y Lysm-creを作製して実験した。このマウスでも、大きさや生存率や呼吸に関する指標が改善されていた。

 生まれつきMECP2を持っていないものの、骨髄細胞やミクログリアにだけはMECP2を持っているというマウスでは、正常マウスに近い状態であることから、ミクログリアさえMECP2を持っていれば発症はしないことが予想される。

 Mecp2欠損マウスのミクログリアは、免疫刺激に対する応答~食作用~が欠けている。そのため、脳内でアポトーシスを起こして死んだ細胞のかけらが蓄積されているのかもしれない。正常のマウスにアネキシンVを静注すると、TUNEL陽性細胞(アポトーシスを起こした細胞)が蓄積される。そこで、病気の進行にアポトーシスを起こした細胞の蓄積が関係しているか調べるために、Mecp2-lox-stop/y Lysm-creにアネキシンVを静注した。すると、Mecp2-lox-stop/y Lysm-creにおいて骨髄由来の細胞などにMECP2が発現して病気の症状が抑えられていたのだが、その効果がなくなってしまった。正常なマウスでは、アネキシンVを静注しても特に症状はでなかった。

 MECP2を持たないミクログリアの何がいけないのかということであるが、脳内でゴミ処理を担当しているミクログリアが、MECP2がないとその職責を果たせないということが問題なんだということである。

※ アポトーシスとは、細胞が細かく断片化して死んでいくことで、それを食細胞が捕まえて処理することで、周りの細胞に迷惑をかけずに死細胞が処理される。一方のネクローシスは、細胞が溶けて死んでいくため、周りの細胞に影響を及ぼす。


~Natureの記事をなるべく平易な文章で解説しようと思ったが、そのままでは難しいので、正確ではないもののあえて簡単な文章にしてみました。表現としては正確でない部分を含みますので、参考程度にお読みください。

 レット症候群の原因というのは、よくわかっていないのだが、MECP2遺伝子が発現していないためではないかということがいわれている。そして、脳内のMECP2遺伝子を持たないアストロサイトやミクログリアが、神経細胞に傷害を与えているのではないかという報告もあります。そこでこの論文では、MECP2遺伝子を持たないレット症候群のモデルマウスに正常のマウスの骨髄を移植したらどうなるかということを実験しています。

 レット症候群のモデルマウスでは、70日程度で全てのマウスが死んでしまいますが、正常マウスの骨髄を移植したレット症候群のモデルマウスでは100日以上生存していました。(168日でも75%くらいの生存) また、震え・歩行障害・呼吸の障害のほか、体重なども正常マウスに近いくらい改善していました。ただし、早い時期に骨髄移植をしないと効果はありませんでした。

 次にレット症候群のモデルマウスで、骨髄細胞やミクログリアだけにMECP2を発現するように遺伝子操作したマウスではどうか、観察しました。すると、このマウスでも症状が改善されていたことから、ミクログリアでMECP2が発現していることが重要なんだということがわかりました。

 最後に、上記のマウスにアネキシンVという薬剤を注射しました。アネキシンVは、死んだ細胞などをミクログリアが食べて処理するのを阻害する薬剤です。すると、遺伝子操作によって病気の症状が改善されていたものがこの薬剤の注射によって元の悪い状態に戻ってしまいました。つまり、この病気の原因は、MECP2遺伝子がないことによってミクログリアが死んだ細胞を処理できず、それが脳内にたまってしまうからではないかと考えられました。



貴重な情報有り難う御座いました!
非常に明るい、希望の持てる研究の選択肢が増えた事はとても嬉しい事ですね。
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by npo-rett | 2012-04-09 00:04 | Comments(0)
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