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2011年3月17日に発表された論文!
*英語の論文をK先生に翻訳して頂き、さらに用語の説明まで教えて頂きました。 K先生お忙しい中、本当に有り難う御座いました 掲載論文と発表年月日:Human Molecular Genitics, 2011 Mar 17 著者:Cheung AY, Horvath LM, Grafodatskaya D, Pasceri P, Weksberg R, Hotta A, Carrel L, Ellis J X染色体の不活化による、MECP2遺伝子欠損レット症候群患者のヒトiPS細胞(誘導多能性幹細胞)の分離と同質遺伝的操作 要旨 レット症候群(RTT)は、主にメチル-CpG結合タンパク質2(MECP2)の変異を原因とした、少女に発症する神経発達障害に起因した自閉症スペクトラム障害です。RTT患者さんの多くは、MECP2の遺伝子の機能低下を誘導するミスセンスおよびナンセンス突然変異により発症しますが、機能タンパク質の完全消失を来すような機能喪失型突然変異は稀である。MECP2遺伝子は、X連鎖遺伝子であり、ランダムにX染色体を不活化し、結果として、さまざまなMECP2変異をもたらすことになります。ヒト脳組織の不足は、RTTを研究するための代償的なヒト細胞モデルの必要性を、惹起するもであった。今回、我々は、古典的な女性RTT患者さんにおけるMECP2遺伝子のエキソン3と4移動が、機能喪失型突然変異を誘発することを同定した。RTTのヒト神経モデルを作成するために、我々はRTT患者さんの繊維芽細胞からhiPS細胞を分離しました。RTT-hiPS細胞は、MECP2変異を有し、多分化能で完全なる再現性を有し、ノンランダムパターンにおいてはX染色体を不活化します。後者の特性を利用して、私たちは、ニューロンの分化において、このMEPC2の発現を有する、一組の野生型と変異型のMECP2を獲得し、さらに、ニューロンへの分化に関するこのMECP2発現パターンを保有したRTT-hiPS細胞株を分離しました。表現型分析によって、変異体のRTT-hiPS細胞が誘導するニューロンは、同じRTT患者からの同質遺伝的操作を受けたRTT-hiPS細胞が誘導するニューロンに比べ、細胞体のサイズが減少することが示されました。同質遺伝的操作を受けたものと変異体のhiPS細胞から誘導されたニューロンの分析が、ヒトニューロンにおいて、RTTの発生とMECP2の役割を理解するために有用な情報源となることが示された。 2011年、オックスフォード大学出版局発行 用語説明 MECP2-null Rett Syndrome patient レット症候群 の原因の一つに、MeCP2(メチル化-CpG-結合蛋白)遺伝子の変異があるとされています。Nullとは、空、何もないとのこと。つまり、この場合、MeCP2(メチル化-CpG-結合蛋白)遺伝子が欠損しているレット症候群の患者となります。 hiPS cells iPS細胞(アイピーエスさいぼう)とは、Induced pluripotent stem cellsのことで、日本語では、人工多能性幹細胞や誘導多能性幹細胞と訳されている。体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性 (pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のこと。京都大学の山中伸弥教授らのグループによって、マウスの線維芽細胞から2006年に世界で初めて作られた。hiPS cellとはhuman-iPS cell(ヒトアイピーエスさいぼう)のことです。 autism spectrum disorder 自閉症スペクトラム障害。自閉症とは異なるが類似した臨床像を示す疾患。 ミスセンス突然変異(Missense mutation) コドン内の塩基の変化または置換により、本来入るべきものとは別のアミノ酸が合成されたポリペプチド中に入り、異常タンパク質が作られる突然変異。 ナンセンス突然変異(Nonsense mutation) アミノ酸のコドンを終止コドンにする変異。いずれも遺伝子変異の種類。 Rett症候群は1966年にAndreas Rettにより最初に報告され,1万人に1人から1万5千人に1人の割合で女児に起こり精神遅滞の原因となる神経発達障害である。1999年、Rett症候群がX染色体のMECP2遺伝子変異に関連することが示された。このMECP2はメチル化されたDNAに特異的に結合する蛋白をコードしており,その後の追加研究でほとんどのRett症候群患者がこの遺伝子の変異によることが明らかにされた。また、MECP2欠損マウスは人のRett症候群類似の神経学的所見を呈しており,Rett症候群の研究モデルとして期待されている。さらに重要なことには、MECP2蛋白が成熟した神経系の正常機能に必要な蛋白であることが示されている。 今回の論文では、ヒト由来のMECP2変異をもつ、細胞株をはじめて作成したことが大きな成果であり、これを用いて今後、「Rett症候群の病態のさらなる 究明と治療法の開発が期待される」と結論されています。
by npo-rett
| 2011-04-27 02:53
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